DSIAC ウェビナーの全容公開 Q&A編 その3

DSIAC ウェビナー Q&A その3(最終)です。 速報記事が続いたので遅くなりました。引き続き英語が得意な私たちのメンバーに通訳してもらいました。

Q11. オゾンは発生しますか。

A11. Yes。222nmでも少量のオゾンは発生します。しかしボーイングの検討で強力な222ワンドでシール無しで使用してもデッキ内のオゾン濃度は規制値以下に保たれていた。常時照射システムの場合はほとんど検出されず、試験した際にはおおよそ1ppb位で常時利用(24/7)の時の規制値は約100ppbで一時的には300ppbなので1ppbは十分に問題の無いレベル

◎ オゾンは心配なさそうです。ごく僅かなオゾンしか発生しないようです。

Q12. 最近の高分子(modern polymer)に対する影響は?

A12. ボーイングで試験が行われて、飛行機内装素材で222nmは強度や難燃性などの物理特性に影響しない。これは222nmが浸透性が低いので樹脂の内部に入らない。入っても表層数ミクロン、多くても10umでこれは塗装膜より薄いので、全使用期間において塗膜への退色はあっても内部の構造部分の影響は無い

◎ 機内での装備品の劣化状況をボーイングでは行っています。紫外線の常時照射による機内の劣化が起こると安全性にも影響があるという事で調べていると思われます。

Q13. この技術が広く居住区に導入されれば、ほとんどの感染症を根絶できます。幅広い導入へのエキシマや固体光源コスト削減のためのUMDのトップと全ての政府機関国際的な協調は現在未来のパンデミックと全ての細菌感染症の予防に不可欠では?

A13. こういうウェビナーも周知にためのものです。周知(awareness)がこの技術にとって最も重要なことだと思います。・・・中略・・・ペンタゴンの上位階層にも設置されました。これはまだ始まったばかり・・・これを聞いた皆さんがこの技術を広めてくれるのを望んでいます。

◎ 「ペンタゴンの上位階層」という表現が、ちょっとわかりづらいです。ペンタゴンの建物の上層階なのか、幹部の部屋なのか。ただ、何れにせよペンタゴンに導入された事はとても重要な事です。

Q14. 222nm光は鼻や口の中で照射しても安全ですか?それとも安全なのは目だけ?

A14. Childless:原理的には人体内部に照射しても安全なはずですが、具体的なデータはありません。体の中や鼻や口でも再表層の細胞には吸収されます。それが有害かどうかは検証してないので分かりません。ですので返答としては恐らく安全、もしくは合理的な確からしさで安全と思われますがデータはありませんので断言はできません。

PJ:実際に天井設置の光源が反射したりして口や鼻に入っても危険はありません。upper room UVでも目への照射は瞼等で抑制されます。

Childless:もちろん23mJの既存TLVでは安全です。意図的に強く照射する場合、歯医者とか、の場合はこれはFDAの認可が必要なケースになるでしょう。

◎ 口や鼻の中であっても、原理的には安全なようです。手術の際、手術野の消毒にも使えそうです。

Q15. ランプ一つで何フィートカバーできる?

A15. 装置によるし、出力違いのライトもあります。40Wランプや100W相当品など色々ですが、標準的な11フィートの天井設置で大体250sqfですが、これは80°照射角の場合。天井高や照射角でも変わる。

Q16. 表面と空間消毒の効果は同一?

A16. コロンビア大学ブレナー先生が試験している。空気中の方が殺菌能力高い。表面の場合はその状態による。金属テーブルやプラスチックのような平滑な表面はとても効果的。光源から近いほど効果は高くなるので、近距離から照射すれば表面とその間の空間も消毒されます。

◎ 凸凹がある素材はウイルスがその影に入り込む為に効果が少し落ちるという事だと思います。

以上でDSIAC ウェビナー の解析は終わりです。

このウェビナーで感じた事は、米軍もボーイングも222nm Far-UVCの技術には大変興味を持っており、採用するかしないかというレベルではなく、何に、何処に使えるかというレベルで検討している、という事です。しかも、フィルター付きの光源に注目しています。フィルター付き222nmの光源はウシオ電機は独占使用権を持っている事から、米軍・ボーイングも”Care222”採用も検討しているのではと推測しています。今後の動向に注目です。

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